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気の向くままに、自分の好きなコトについて文書で発散中~

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2005/04/27

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」 第五回目

本日の舞台: マシュー・ボーンの「白鳥の湖」 @ Bunkamura オーチャードホール

ザ・スワン/ザ・ストレンジャー:ホセ・ティラード/王子:ニール・ウエストモーランド

この日まで、ボーン版の「白鳥の湖」は【王子と白鳥(ザ・スワン)の物語】であると思っていた。でもこの日は違っていた。この日の「白鳥の湖」は【王子の物語】だった。

これが本当に最後の「白鳥の湖」…追加公演として神戸公演が残っているけど、東京ではこれが最後。
以前、ライブのチケットを取りにぴあに並んだ時、宝塚のチケットを取りに来ている方と開店時間まで話をする機会があった。その時に、「必ず2~3回は観に行って、楽日は必ず押さえておく」と言ったので「トップの退団以外の千秋楽でも特別なんですか?」と質問したところ、「楽日はお遊びがあるから」と答えられた。最後ということで、アドリブが多いらしい。そのことを思い出し、公演間近の23日(土)に今回のチケットを買いに行った。オークションで定価以下を~と思っていたのだケド、公演も残り少しということでか、価格がヒートアップしていた。あまり良い席でなくても定価以上の値がついててビックリ…コレなら直接ぴあで席を選んで買ったほうが良いな…と思いぴあへ。前方の席は望むべくもないので、せめて観易い席でと思い、センター中心に席種関係なく調べてもらった。S席で残っているセンターは34列…んーこれならA席でも変わらないなぁ…2000円の差はないよなぁと思い、結局買ったのが今回の席…1階38列2x番…1階最後列のセンター。これが吉と出るか凶と出るか…。

当日。Bunkamuraへ続く道を歩いていると、今までは東急本館の正面に「白鳥の湖」の大きな垂れ幕がかかっていた。それがこの日は既に取り払われていた。「あぁ、本当に最後なんだなぁ」と名残惜しくなる。せめてこの日までは下げておいて欲しかったな。
会場へ入り、先ずは配役表を確認。千秋楽だから首藤さん観れるかなぁと思っていたら、首藤さんは昼公演だった模様。夜はホセ&ニール組。初めて観たときのペアだ。首藤さんでないのは残念だったケド、最後に大好きなキングを観れるのは幸せ。ニール王子も、クリス王子の印象が強くて記憶の彼方にいっていた(笑)ので、初めて観るつもりでドキドキしながら開演を待った。
【第1幕】
始めに注目するのはやはりザ・スワンの登場シーン…この日は最後列ということもあって双眼鏡(←正にバードウォッチング・笑)を手にホセの登場を待つ…ありゃ、あんまり動いてないね、ホセ…私的にはここは腕をばっさばっさと羽ばたいて欲しいところなのだけど、今日はおとなし目。前回クリスと組んだ日も精彩を欠いていたのでチョット不安になる。
続いて幼年王子の手振り…あ、女王に手を取られて手を振るのはデフォルトなのね…でもこの日の女王は「ちゃんを手を振る!」ってカンジじゃなくって、「しょうがないわねぇ」ってカンジに手を取っていた。
そしてこの後入れ替わって登場した現在のニール王子…んー、やっぱりクリスの方が素敵だなぁ…手の振り方に精気が入っていないのだ。しかも表情がない…クリス王子の場合は自分の立場を儚んでいる印象があるのだケド、ニール王子の場合は何の感情も窺えないのだ。ココロココニアラズといった具合に、どこか遠くに意識が飛んでいるカンジで、惰性で手を振っているけれど、時折意識を飛ばしているトコロへ完全に行ってしまったかのように動きが止まってしまう。
女王が衛兵たちと戯れるところでも、ぼーっと突っ立ってて、「そこは野次馬追っ払わなきゃダメじゃん!」って思わずツッコミ(笑) かなり遅いタイミングで「あ、追い払わないといけないんだった…」というカンジにやる気なく群集を追い払う王子。
そして王子の見せ場でもあるSwank Barを追い出された後のソロも精彩に欠けてたいた(泣) クリスの踊りが美しすぎるのかな…。
そんな具合に第1幕のニール王子、殆ど魂が抜けていた。正直、ヲイヲイこの役者は大丈夫か!?と思ってしまった。なんかね、王子の役作りが…とかでなく、ニール本人にやる気があるのか!?と思わずにはいられない腑抜けっぷりだったのだ。
でもそんなニール王子にも第1幕で良い所があった。王子の寝室での女王との確執のシーン。女王へのしがみ付きっぷりがね…いつも以上に女王のスカートが乱れてね…チュールがね! ばさーっとね! はぁぁぁたまらんっ!!(←観るべきところが違います・笑) でかした! 王子!!とか思ってた(笑)
あと第1幕で気になったのは蛾の乙女の化粧。いつもはドラァグ・クィーン張りの化粧なのに、この日は大人しかった…残念↓ てか、口紅塗るの忘れてなかった!?

【第2幕】
ここはね、やっぱりキング! キングが良かったよ!! もうね、ホセの踊りが…(感涙)
前回のときは精彩に欠けるなぁ…と思ってたケド、この日は今まで観た中で一番良かった! 楽日マジック!? 第1幕の不安は杞憂に終わった。
オケとの息もぴったりなカンジで…そう、オケが良かったんだよ! 前回観た時は「生オケいらん!」とか思ったケド、今回で認識を改めた。間の取り方が絶妙なのだ。ジェイソンのときはテープとオケの違いがイマイチ分からなかったのだけど、今回は良く分かった。
王子が湖に飛び込もうとしたところに、それを阻止するかのように登場するザ・スワン(この登場シーンもね、ジェイ&クリス組の場合は、横から何か飛び出してきてビックリして横に飛び退いちゃいましたってカンジなんだけど、ホセ&ニール組の場合はザ・スワンが体を張って阻止しました!ってタイミングで好きです) で、この後のザ・スワンのソロに入るタイミングがね…放送事故!?って思うくらい空白があって…でもその溜め具合が絶妙な感じで、その後のホセの踊りをより一層深いものにしていた。 あ、この空間の取り方が生オケならではなんだな、と思い至った。
本当、この日のホセの踊りは余裕たっぷりってカンジで、キング度が更に増してて素敵だった~。こういう優雅な踊りが好きなのよー(ため息)
でもその後のスワンズの踊りが忙しなかったような…キングが余裕もたされた分、下々には余裕を持たせてもらえなかったのかな?(笑)
第2幕で特に好きなのが、背中を向けている王子にザ・スワンが後ろから近づいて寄りかかるところ…あの微妙な体重のかけ具合がね、ホセのが一番好きなのです。焦らしながら体重かけてますーってカンジが(笑)
で、第1幕で冴えなかったニール王子(笑) やっぱり冴えません…………が! 脱皮したよ! 最後の最後で!!
第2幕も最後の群舞(?)のシーン、スワンズの中に王子とザ・スワンが加わるところで…あ、あれ? クリス!?とか思ってしまった。それ位ニール王子の踊りが画期的に変わったのですよ!! 本当ビックリ。なんだ、なんだ、ちゃんと踊れるんじゃない!(←失礼)
そしてスワンたちが居なくなって、遺書を破き、餌やりおばさんにキスして感極まるシーン…本当ね、第1幕とは別人だった。ザ・スワンに会って本当に彼は生まれ変わったんだな、と思った。
ところで、ココのシーン。王子が「やった!」ってカンジに手を振り上げてジャンプしていたイメージがあったのだケド、クリスもDVD版もやっていなかったから、気のせいか…と思っていたらニール王子がやっていた。初めに観たニール王子がやっていたイメージが残ってたのね。
あ、あと遺書書くところ! ニール王子は左利きだった! そこでチョット萌え(笑) 左利きの人、好きなので。クリスは右利きなんだよね…残念↓ 外人さんには左利き多いから期待してたんだけど(笑)

【第3幕】
ココからのニール王子が更に凄かった!
初めて観た時より壊れっぷりが更に酷くなっていて………良かったです…♪
第3幕で注目すべきストレンジャー登場シーン…あれ? なんかクリス王子のときとはまた違ってるな、と思った。クリス王子の時は人じゃないイメージがあったのだケド、この日のホセ・ストレンジャーは人間くさかった。
その後のそれぞれ別のパートナーと踊るシーンでも、クリス王子のときはザ・ストレンジャーが王子に視線を送っていたのに対し、今回はその逆で、王子ばかりがザ・ストレンジャーに視線を送っていた。もうね、ちょっとは気にかけてあげてよ!!って思ってしまうくらいの無視っぷり。
今まで観てきたザ・ストレンジャーはホセ、ジェイソンに限らず、どちらもどこか王子を気にかけている…ザ・スワンの魂が透けて見えるような雰囲気を感じていたのだケド、この日のザ・ストレンジャーは、ザ・スワンとは全くの別人なんだ…と思わせるものがあった。だから王子も混乱し、あんなに取り乱してしまったのだろう。
特にザ・ストレンジャーと女王のデュエットのシーンでの王子が悲痛で…二人の踊りを正視できなくて柱に縋りつき二人に対し完全に背を向けていた王子。入れ替わる間際になっても振り向かなくて…こちらが大丈夫か!?と思ってしまうくらいギリギリのタイミングで女王と入れ替わった(この辺は、流石長くペアをやっていただけあって息が合っているんだな、と思った)
踊りだしても、ここは完全に二人だけの…王子だけの世界であるハズなのに、喜びの声を上げるわけでなく、悲壮な嗚咽を上げる王子が哀れで哀れで…本当に、最後列にいる自分のところまでニール王子の嗚咽が聞こえてきた。
そして現実の世界に引き戻され、人々の嘲笑に晒される王子…ここの王子がね、完全に別の世界の住人になってた。右手でこめかみを押さえながら、苦痛に表情を歪める訳でなく「あれ? なんかココは違うぞ?」みたいな不思議そうな顔つきで、別の世界に意識のチャンネルを合わせようとしているかのように観えた。
そして第3幕のラスト…取り乱した王子が登場するシーン…ここで王子はタイを解き、襟をはだけて登場するのだけど、この日のニール王子は過去最高に酷い状態だった。襟をはだけるというよりは引き千切ったという具合で、しかも袖が半分抜けていた…もう全然正気の人じゃない、狂人の様相を呈していた。
何処かの国のエスコートが心配そうに声を掛けるのに対し、もの凄い勢いで喚きながら掴みかかろうとするニール王子…本気でエスコート、びびっていたと思う。そしてザ・ストレンジャーと抱き合っている女王を無理やり引き剥がし、ザ・ストレンジャーの頬を両手で押さえて…やりましたよ! チューを!! コレ、本気でビックリ。
今までこの場面、王子がザ・ストレンジャーに抱きつこうとすると、抱きつかれる前にザ・ストレンジャーが王子のことを振り払うんだケド、この日はそんな余裕もなく、思いっきりキスされてたよ…しかもホセも素でビックリしたのか、王子振り払うの遅れるし(笑←いや、笑うべき場面じゃないけどね…) ニール王子だからできる荒業だよな…クリスじゃ届きそうにないよ…。
そしてその後、GFが自分の代わりに撃たれても、そんなことには頓着せずザ・ストレンジャーに愛を求めしがみ付く王子…本当に彼のことしか目に入ってないんだ…。でもそんな王子をザ・ストレンジャーは無常にも振り払い、王子は絶望のうちにエスコートに引きずり出されて行った。このときのニール王子がね、本当にぐったりしてて、この人この後大丈夫なんか!?と思わずには居られなかった。

【第4幕】
いつもより第3幕~第4幕への間が長かった…やっぱ、ニール王子大丈夫じゃなかったのか!?と心配になってしまった。
第4幕はいつも白鳥たちが出てくるシーンからが印象的なのだケド、今回は術後の王子が女王に縋り付くシーンがかなりグッときた。手術を終えた王子が女王の足元に擦り寄り、そのスカートの裾を力なく引き寄せ口付けた…にもかかわらずそれを振り払う女王…なんでそこで手を差し出さない!? 抱きしめてあげないんだ!? ニコラ女王には結構母性を感じていたので、ニコラ自身も手を差し出したかったんではないかとは思うのだケド…でも酷い!! これじゃぁ女王に同情の余地なし。でもこのシーンによって、より王子の孤独が際立ったと思う。
続いてスワンズが去り王子が目覚めるシーン…ここで王子が苦悶に打ち震えているその後ろのベッドからザ・スワンが登場するのだケド、この出現の仕方が王子の震えとシンクロしていた…王子の震えが大きくなるたび、ザ・スワンがどんどん大きくなっていって…なんだか王子の苦悶がザ・スワンを生み出したように感じだ。そしてここで、今日のザ・スワンは王子の創造物だったんだな、と思い至った。
コレは今まで観てきた中では感じなかったコト。今までは王子とザ・スワンは個々の存在だった。だからそこに恋愛感情を感じたり、父性愛を感じたりした。でも今回はソレが余り感じられなかった…第3幕はいつも以上にエロいと感じたけれど、ソレはザ・スワンとザ・ストレンジャーが別人だったからで…今回のテーマは究極のナルシズムだったのではないかな?
最後、ザ・スワンが消えたあとの王子…その絶望をこの狂気の王子はどう表現するのかと思っていたら…笑ってた。錯覚かと思って双眼鏡を覗き込んだケド、間違いなく笑ってた。絶望の声を上げるわけでなく、笑い声を上げた王子…なんだか張り詰めていた糸が切れてしまったようだった。あぁ、この王子は本当に狂ってしまったんだな、と思った。でも人間の究極の悲しみの表現は「笑い」だと私は思う。
私はこういう紙一重の世界に凄く惹かれるトコロがある。音楽のライブでもそう。自分では行けないから、他人の神憑った世界のおこぼれを貰いに行く。だから今回は本当に圧倒された。ニール王子にカンパイです。
あ、あと第4幕で一番鳥肌立ったのは、ザ・スワンがスワンズに攻撃されて、一直線に倒れていくところ! 正面から見ていたせいもあるかもしれなケド、キレイに一直線に王子に向かって手を差し伸べながら倒れてきてね…(号泣) 切なかった。

カーテンコール。
揃って登場したニール王子とホセ・スワン。お互い称えるようにハグをした。EDでニール王子こそを抱きしめて欲しい!…と思っていたから、ここでホセがニールを抱きしめたので嬉しかった。
しかし、カーテンコールでのニール王子は別人のようにはしゃいでいた(笑) 何度も何度もぴょんぴょん飛び跳ねてて…可愛らしかったです♪
ホセは感慨深げに会場をゆっくりと一通り見回してから深々とお辞儀をしていた。なんだかホセの人柄が出ているように感じた。
最後は楽日ということでか、金銀テープに羽毛が舞っていた。なんだかこちらも感慨深くなってしまった…。

この日の「白鳥の湖」は今まで観た中で一番疲れる解釈となった。でも一番好きな解釈でもある。最後の最後で一番良いものを観せてもらったと思っている。
んー、でも出来ればこの日の舞台は演技者の表情が観れる位置で観たかったな…舞台全体は良く観えたケド、表情はからっきしだったので…。この日はやはりニール王子の表情が見物だったと思うので。

と、こんなカンジで私の白鳥の湖も終わってしまった…。
初めて観たときはこんなにハマるとは思いもしなかった。でも白鳥にハマって幸せな自分が居る。王子やザ・スワンのことを思って(妄想ともいう・笑)は、なんだか満ち足りてる自分が居る。本当に幸せ♪
素敵な作品を作ってくれたマシュー・ボーンに感謝。
そして私を白鳥の湖にハマらせたホセ・ティラードに最大の拍手を!! 彼のザ・スワンを観なかったらこんなにハマっていなかったと思うよ。


で、楽日のお遊び(? というかいつもと違うとカンジた箇所)はというと…
【第1幕】
オペラ鑑賞のシーンでGFがウケるところでいつも以上に女王をど突いていた…女王の首が「がっくん」となるくらい派手にのめっていた。その後女王が王子に「王冠がずれちゃったじゃないの!」といった風に抗議してたのが笑えた。
【第3幕】
イタリア・エスコートがいつも以上に変態チック(←失礼・笑) いや、楽しかったです。この日のオアシス(笑) 会場からも笑いが起こってたしね。いつものイタリア・エスコートよりザ・ストレンジャーに果敢に挑んでたしね。ただ粘着質なカンジが………(笑)
あと、この第3幕は出演者全員が気合入ってるカンジで、男性陣と女性陣に分かれてダンスを競う(?)場面でも、いつも以上に男性陣が声を上げてて迫力があった。
【第4幕】
スワンズがザ・スワンに攻撃に入るためにベッドに集まるシーン…いつも以上に威嚇の声が上がっていた…てかコーディ! 必要以上に声出しすぎ!! 思わず笑っちゃったよ(笑)
それから、ザ・スワンをベッドの上で甚振るシーン…いつも以上に羽毛が舞っていた…楽日だから手加減なし!?
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